シニア向け”業界初”タブレットサービス「Linoftサービス」はどう?

業界で初となるシニア特化型のタブレットサービスが6/16スタートしました。

 

このサービス、未だに携帯(ガラケー)を愛用している自分の母親に勧めたいサービスかどうか、という視点でチェックしてみます。

シニアに特化したタブレットサービス「Linoftサービス」とは

「業界初」と仰々しくスタートしたサービス。まずはどんな特徴があるのか、概要を見てみます。

「Linoftサービス」の特徴・メリット

特許・商標出願中という「Linoftサービス」は、以下の3点がメリットとなっています。

1、1タップでなんでも聞ける相談サービスアプリ搭載
2、大きくシンプルな使いやすい画面
3、タブレットの初期設定代行

この内容を見た第一印象は

「どこが”業界初”なの?」

ドコモのらくらくスマートフォンなどで、すでに見慣れている内容に思えます。

では、どんなサービスをもって「業界初」と謳っているのか。詳細をチェックしてみます。

メリットは若者を積極的に登用した「相談員」を指名・評価できる

タブレットで「困ったときにすぐ聞ける機能」が一番のウリ。画面共有機能とビデオ通話機能もあるこの相談アプリは1タップするだけでLinoftの相談員につながるようになっています。

通話終了後には、相談員の評価を登録することができ、また、前回相談した相談員を指名して相談することも可能。相談員には若者が積極的に登用されていて、シニアと若者のふれあいの機会の創出にも貢献するとされています。また、タブレットに関することはもちろん、日常生活での困り事などをなんでも相談できるとのことです。

初期設定の代行サポート

目新しいサービスではありませんが、Linoftではタブレットの初期設定の代行サポートも行います。届いた瞬間から、使いたい機能が使えるように設定を行います。

「Linoftサービス」の料金

タブレット本体料金や初期設定費用はすべて無料。現在、初月無料キャンペーンを実施中です。

また、月々の利用料金として挙げられているのが、全体のサービス利用料金と相談の際の通話料のみ。

「Linoftサービス」の注意点

「Linoftサービス」はシニアの声を聞いて立ち上がったサービスとありますが、本当にシニアに使い勝手のいいものとなっているのでしょうか?気になったデメリットになりえる点をチェックしてみます。

Wifiが家にあることが、大前提のサービス

月々の料金が通話料のみとあるので、通信料金はどこへいったのか?調べてみると、この「Linoftサービス」はWifiを使っての通信が基本となっています。

無線LAN、Wifiが家にない場合は、別途通信量が必要になります。

高速データ通信量増加: +0.5GB 900円/回

初期設定は本当に不要なのか?

Wifiがあることが基本となっているのなら、Wifiと接続することが必要となります。

そのためにはパスワードの入力が必須。

新たに提供されるデータ通信とセットなら、その接続も提供会社で設定するのは可能ですが、すでにユーザーの家にあるWifiとの接続は、具体的にはどのように設定されるのでしょうか?

方法としては、自分で設定するか、パスワードを提供会社に知らせるか、の2択。すべて設定を行ってくれるとしたら、パスワードを開示しなければならず、セキュリティ面で不安が残ります。

2年縛り 違約金、修理費が高すぎる

この「Linoftサービス」、入り口は入りやすいですが、出口が…。

2年以内の解約違約金 最高7インチ24,000円、10インチ36,000円(利用期間に応じて異なる)

タブレット修理代 交換:25,000円/回(7インチ)、40,000円/回(10インチ) 修理:修理代金(都度見積)+5,000円/回(7インチ、10インチ)

大手通信サービス会社の解約違約金1万円弱にくらべて、高すぎます。

情報が吸い取られる?

プライバシーポリシーに以下の条文があります。

契約者に提供していただく情報は以下のとおりです

③本タブレット利用履歴・利用状況
サービスにおける、本タブレットでの契約者のアプリの利用履歴・利用日時・利用方法・利用環境・通信環境・検索キーワードその他本タブレットの操作に付随して発生するタブレット内における履歴情報をいいます。サービスの利用における契約者の傾向・統計等の取得のため利用させていただきます。

えぇぇ!?

履歴情報が、勝手に読み取られ、利用されるとあります。

無料サービスなら無きにしも非ずですが、有料サービスなのに?

ユーザーが、何を検索したか、すべて筒抜け…。へんなもの、見れませんね(笑)。

 

また、通話料は、かけなおしてもらう場合でも、すべてユーザー負担とのこと。

1分40円の通話料は、決して安くはありません。

他社のサービスがどうなっているか、チェックしてみると無料で提供しているところもあります。例えば、通販会社ジャパネットたかた経由でスマホやタブレットを購入した場合で見ると、通話料も利用料も無料で、操作方法、トラブルを相談できるカスタマーサポートサービスが受けられます。

また、この「Linoftサービス」は、タブレットがネットにつながり、立ち上がった状態を大前提としています。シニアからの相談には、ネットにつながらない、タブレットの電源が入らないというものが多く、本当に必要な時に、相談が受けられないのではないか、という疑問が残ります。

 

このサービスで母がタブレットをサクッと使えるようになるとは、思えませんし、セキュリティ面、個人情報面にも不安が残ります。

指名した若者と話ができるというメリットはありますが、タブレットを使うためだけの目的なら、対面で教えてもらえる実店舗のある業者を選んだほうが賢明かもしれません。

 

Linoftサービス

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